レバレッジの議論に終止符?


レバレッジについて、そのメリットとデメリットがネット上でもしばしば論議されます。レバレッジが高いと「リスクが高い」と思われがちですが、レバレッジは取引額に対する維持証拠金額の率だけのことです。レバレッジが高い会社で取引するということは、投資家が自分でレバレッジを調節できるということです。

レバレッジ1倍ならば銀行で外貨預金をすればいいことですが、(a) 手数料にしても (b) 両替の為替レートにしても仲値(外貨預金で採用)と実勢レート(外国為替証拠金取引)による取引概要の違いで、経済的効果は明らかです。ただし、取引先の信用力は別問題ですが。レバレッジ200倍ではどうかというと、たとえば5,000円の維持証拠金に対し1万ドルの両替(取引)するの権利が生まれ、可能証拠金は自らの運用資金に合わせて「為替動向リスク」を調整することになります。

すなわち、余裕資金が10万であればネガティブな10円の為替変動があってもマージンカットにはならず、20万円ならば20円の為替変動があってもポジションを保有継続することができることになります。投資家には、レバレッジにより自己のリスク認識に見合った「取引メリット」が供与されます。マージンカットになってしまい、手元に残る金額でリスクを計るのであれば、レバレッジが低い方が有効に見てとれますが、実は為替変動の幅に余裕が持てない取引になってしまいます。

レバレッジ効果を考慮すると同時に、運用効率に注目することも大切です。 (A) 10万円を銀行に預け入れ、年0.1%の運用で100円の利息を得る。 (B) 運用リスクを自らが負う為替取引で5,000円(1万ドルの取引で50銭)の為替差益を得る。 積極的に資産運用する投資家にとって、どちらが運用効率は高いか? 言うまでもありませんよね。もちろんこの論法を語るには、元本が保証されない金融商品で、自らが直接為替取引を執行して資産を運用する外国為替証拠金取引を理解した「余裕資金と時間」をもった投資家だけの特権であることを忘れてはいけませんよね。


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