2005年のマーケット総括?


師走に入ってから、為替も株式・金相場も年初来高値を日毎更新。おかげで2005年の総括がなかなかまとまりません。

それでも、改正金融先物取引法(7月1日施行)による登録の経過措置の期限である12月末日は必ず訪れます。金融庁のホームページに記載される【免許・登録を受けている業者一覧】の「金融先物取引業者」で、登録法人が確認できます。また、申請中の法人数も把握できます。金先法第56条の申請を行った法人は、登録または登録拒否があるまでは、12月末日を経過しても引き続き業務を行うことができます。

さて、2005年のUSD/JPYレンジは、1月にドル最安値101円60銭台を付け、12月が高値水準(12月5日USD/JPY高値121円40銭)。年初からUSD/JPYでドル買いポジションを長期保有している投資家は、為替差益と日毎スワップ金利の獲得で “Happy X’mas”。 でも、FOMCの利上げ幕引きが模索され、米国の貿易赤字は過去最高、国内の景気回復は持続するとの見方から、為替トレンドの転換点を探る段階に思えます。

2004年後半では米国の「双子の赤字」にスポットが当てられ「ドル安基調」であったものが、2005年には「インフレ懸念」からFF金利が継続的に利上げされたことで、「日米の金利差」が脚光を浴び、一転して「円安トレンド」に。中国人民元の通貨バスケット制採用で、一時「アジア通貨高への圧力」が警戒されたものの、各国当局の協議の焦点は「原油価格の高騰」や「ハリケーン」に影響され迷走。国内では「小泉劇場」や構造改革・規制緩和もあり、日本の景気動向を示す各種主要経済指標の数字は改善。量的緩和政策の解除をめぐっては政府と日銀の駆け引きが始まるものの、各国の金利差に視点を置いたファンダメンタルズを反映して「想定外」の円安傾向。でも、国内外ともに消費や投資マインドは回復に向かい、資金は株式市場や物価上昇リスクに備えて「GOLD」も人気化。

そして注目は、USD/JPYで「ドル高」の演出には、個人が参加する「外国為替証拠金取引の活況」が一要因として挙げられるまでに成長したこと。東京市場の直物取引では、取引額の20%は外国為替証拠金取引によるとする統計の紹介も。為替市場も株式市場もネット取引の普及を映して、2005年は「個人動向」がマーケットに影響力を持ち始めた「プロローグ」であった年に思えます。ドル高や株高基調であったから、個人の取引参加が増えたのか?個人が買ったからドル高・株高になったのか?この検証は、2006年以降、ドル安・株安トレンドのときでは 「個人はどう対応するか?」 見極めることに!

【その他 2005】愛・地球博。クールビズ。ブログの人気化。「カトリーナ」米国メキシコ湾岸上陸。セ・リーグは阪神、パ・リーグはロッテ優勝、日本シリーズ4戦全勝でロッテ日本一。ワールドシリーズはホワイトソックス制覇。三冠馬ディープインパクト誕生。ライブドアvsフジテレビに村上ファンド、TBSvs楽天。朝青龍7連覇。「構造計算書」偽造。“誤発注”。米国産牛肉の輸入再開。


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