市場のテーマは「経済不均衡是正」に?


市場のテーマは、世界的な 「経済不均衡是正」 に移りつつあるようです。 米国の財政・経常収支の 「双子の赤字」 をシナリオに、一時101円67銭(2005年1月)まで進んだ円高トレンドが、2005年は 「金利差」 に主役が代わったことで “スワップ金利” を伴うロングポジションの中長期での保有は有効でした。 しかし、このところの急激なドル安進行で、高い利回り・利息を期待していたドル建ての金融商品(外貨預金や外債など)に、これまでの利息が吹き飛ぶ為替差損が発生して 『こんなはずでは!?』 と “為替リスク” を改めて認識しながら、落胆・嘆いている方も多いのでは。

米国FF金利の利上げ打ち止め観測と国内長期金利の上昇による日米の金利差縮小傾向と地政学リスクによる商品市況の思惑の交錯で、「ドル安トレンド」への転換期とみられています。 外国為替証拠金取引する一般投資家は “スワップ金利” が気になって、ドル円では 「買い(ドル買い円売り)」 のポジションメイクをしがちです。 国内主要輸出企業の 「2006年度想定為替レートは107~110円が中心」 とされるドル安の進行予測。 そろそろ日替わりメニューで変動する為替リスクに注目しながら、「投資マネーはどこに向うのか?」 マーケット動向の一歩先を見極めて 「売って買い戻す」 取引の試みと、中長期で保有するポジションの見直しも大切と思われます。 為替レベルが落ち着くまでの間は、後追いによるポジションメイクは禁物ですよ ! (5月13日付)


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