フォワード取引の与信


外国為替取引を仲介する「為替ブローカー(短資会社の外為専業会社)」は、ディーリング取引を行なうことはありません。 金融機関から取引注文を受け、ファームプライス(firm price=実際に存在するレートと金額)として市場に提示し、取引のニーズをマッチングさせる業務に徹しています。

フォワード取引では、取引が合致しても、外為ブローカーはいわゆる「国際取引ルール」に従い、まずファームプライスとして注文を出していた金融機関(A)に相手方(B) の名称を開示します。これは、リスク分散による取引相手先の与信枠(credit limit – クレジット・ラインという)の設定上、取引額や通貨を交換する期間が適正であるか確認するために行なうものです。すでにラインがFullであった場合には、金融機関(A)の名称は相手方(B)に知らされること無く(confidentiality)、取引は解消されます。(A)による(B)に対するラインが確認されると、初めて(B)はファームプライスを出していた金融機関(A)の名称を知ることができ、(A)に対するライン・チェックを行います。

両者の与信枠が確認されて取引は約定することになります。この結果、市場では特定のTermとRateで “出合った” という情報を除いて、(A)と(B)の取引はその内容を第三者に知らされること無く行われることになります。


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