2007年のマーケット総括?


◇ グローバル化
「87年 ブラックマンデー」 以降、その後も 「91年 湾岸戦争」・「97年 アジア金融危機」・「99年 欧州通貨のユーロ統合」・「01年 米同時多発テロ」・「02年 ユーロ紙幣の市中流通」 の時を経て ―― 「07年 サブプライムローン焦げ付き問題」 で再び金融市場は迷走 ・・・ 経済発展著しいBRICsや中東諸国も含めた世界中から溢れた投機資金が、穀物・石油・金・株式・為替市場を回遊した2007! ・・・ 一筋縄では抑えることのできない巨額の資金は、経済のグローバル化で、時には実体経済にそぐわない無秩序な動きや反動となって、金融市場を迷走させた1年でした。そして皮肉にも、サブプライムローン問題で陥った金融不安の解消に、アジアや中東諸国(新興国)の政府系ファンドによる欧米金融機関への資本増強で対処―。
◇ 国内市場
「89年 38,915円の株価最高値」・「93年 細川内閣誕生」・「95年 円最高値1ドル=79円75銭」・「97年 消費税5%に引き上げ/山一證券の自主廃業」・「98年 金融ビックバン」・「03年 日経平均株価7607円88銭のバブル後最安値」・「05年 金融庁による金融先物取引業者への行政処分118件」・「07年 金融商品取引法施行」 ―― 日本国内でもさまざまな出来事を経て ・・・ 日経平均株価は18,261円98銭(07/09終値/00年5月2日以来の高値水準)⇒15,514円51銭(12/14日終値)、原油は1バーレル=99.29ドル(11/21・NYMEX/WTI)と最高値を更新し、国内ガソリン価格は155.50円/リットル(石油情報センター・12/10)。そしてUSD/JPYは1ドル=107.22~124.14円とワイドレンジで、取引活況にして外国為替証拠金取引専業業者が株式上場を果たした年でもありましネ。
◇ “偽”
「生命保険各社による保険金や給付金の不払い」・「ウナギ/老舗料亭の産地偽造や有名土産菓子など食品表示偽装疑惑」・「”職を賭す”で安倍首相辞任表明」・「大連立騒動」・「利益供与(前防衛事務次官接待問題)」 ・・・ テレビを点ければ、誰かどうかが頭をたれて “お詫び” 会見のオンパレード ―― 極めつけは 「該当者不明の年金記録5000万件判明と照合不可能で公約でなかった発言」 の謝罪と言い訳!
◇ 個人投資家
外国為替証拠金取引では、”テーマ” だった 「金利差」 に刺激され、高金利通貨(資源国通貨)買いで持ち高を膨らませていたところへ、突然現れた耳慣れない新語 「円キャリー取引の巻き戻し」 の加速で、お盆明けには個人投資家の証拠金は目減りし、マージンカットの嵐! 一部取扱会社は急激な円買戻しに対処できず破綻 ・・・ その一方で、数億円もの為替差益を得ながら所得隠していた年配の個人投資家発覚やTimesOnlineにも紹介された 「きものトレーダー」 に代表される主婦のFX取引ブーム … そんな2007年の “宴(うたげ)” がもうすぐ幕を閉じますね。

― そして来年は “Olympic Year” ― 初夏までは輸出業や旅行業界の活況も予想されますが、祭りの直前から訪れる「材料出尽くし」で中国バブルの行方は? 国内の政局は? 欧米の金融信用不安は引きずってはいないか? ・・・ 株式・為替・原油市場は “08年も乱高下” しそうだな! さらに、どんな新しい演目(テーマ)で市場は踊らされるのかな? ってウキウキしてます。


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