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【フォワード取引 – Forward】
フォワード取引は、Value Date(2営業日後)と将来の指定する日で受け渡しする2通貨の「売り」と「買い」を同時に約定する(「買い戻し条件付きの売り」または「売り戻し条件付きの買い」)取引です。
≪心理状態≫
3ヵ月後にドル資金が入る予定があり、そのとき円転する際の為替変動リスクを避けたい。
≪具体的活用例≫
今の為替相場が1ドル=115円であるとき、その後1ドル=105円までの円高になると10円の差損が発生します。 (115円×10万ドル=1150万円)-(105円×10万ドル=1050万円)=100万円の損失を被ることになってしまいます。
そこで、3ヵ月後の「ドル売り/円買い」を予約(円転の為替レートを確定)するForward取引とSPOT(直物)取引を組み合せます。
(1)
Value Dateで決済する「ドル買い/円売り」のForward取引(下図-①)とSPOT取引の「ドル売り/円買い」(下図-②)により受け渡しを相殺します。
(2)
さらに、3ヵ月後に手にするドル資金とForward取引(下図-③)の決済に手放すドルで相殺し、手当てされていた円資金を手にすることになります。

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一般的にForward取引は為替予約の一つとして活用されます。また、手持ち資金はないけど、将来の特定期日に外貨を入手する予定がある場合でも、上記のように為替変動リスクを事前に回避することができます。ただし、この際の3ヶ月先の交換レートは、直物取引のレートに金利(外貨資金取引)が反映されるため同一ではありません。
フォワード取引は、ドル円の場合では、「ドルを持っている人」と「円を持っている人」がそれぞれ保有する通貨を一定期間交換しあう取引ともいえ、輸出入企業や機関投資家の資金需要により、インターバンク市場で頻繁に取引されている金融商品です。
◇ 外国為替証拠金取引は、このForward取引のトムネ(tomorrow/next)とSPOT取引が組み合わさったことでロールオーバー(決済の繰り延べ)が可能となり、さらにはスワップ金利が発生する金融商品であることは、FXCAFE.JP【セミナーD】で解説しています。


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