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1. 「余裕資金での取引」
外国為替証拠金取引は、為替動向によってはマージンカットにより預託証拠金を上回る損失が出ることもあります。家計の一部や退職金、老後資金などを使っての取引は “もってのほか” であることは言うまでもありません。楽しい取引をするためにも、運用には”余裕資金”をあてることが基本です!もちろん、パンフレット、約款や重要事項説明書を熟読し、取引の仕組みや内容を理解した上で、自己責任で取引を始めることが大切です。


2. 「初めはデモ口座とミニ口座から」
外国為替証拠金取引を始める以前に、まず「デモ取引」で為替取引のメカニズムの熟知と取引システム(プラットフォーム)を体験してから、ミニ口座(1万ドル単位)で1ロット(最低取引単位)ずつの取引を始め、自己の取引の力量を試すことです。複数ロットでの取引は、為替のセカンドステージにステップアップする挑戦と位置づけてはいかがでしょうか!


3. 「利益追求と感情は切り離す」
自身の描く優位で大きなマーケット変動は望まないことです。マーケットが優位に推移しているときでも、意に反した状況であっても、得てして初期に立てた取引戦略を忘れてしまうことがあります。戦略を変えてしまい、そのために最終的に利益を確保することなく、損失の確定をしてしまうことが少なくありません。色々な場面で「希望は美徳」とも言われますが、為替取引では多くの場合、それは障害になってしまいます。


4. 「新しい見解は持たない」
日々瞬間の為替変動に動揺しないことです。取引レートの動きや突発的なニュースに反応して、取引執行の判断を変えることは、時として失敗のプロローグになりかねません。取引戦略の180度転換は、自身を混乱に陥れるだけでなく、わずかな利益獲得のエピローグになりがちです。


5. 「マネしない」
自身とは違う見解に惑わされないことが大切です。自ら出した初期の見解を覆させるような論理的な解説には、取引戦略を変更したくなるものです。しかし、結果として、実はやっぱり初期の自分の考えが正しかったことが後になって判明するものです。多くの専門家や投資家がロングのポジションにするとき、ショートポジションにする理由を見出す柔軟性が大切です。


6. 「迷った時には取引しない」
“毎日取引をしよう、ポジションを持とう” とは思わないことです。取引にはリスクとコストが伴います。好機を待つこと、そしてポジションを持った後にそのポジションに違和感を覚えたら、ポジションを減らしたり、決済することも大切です。


7. 「非連続性のオープニングプライス」
経済指標の発表後や月曜日早朝では、それまでのマーケットトレンドとは連動しない為替動向が見られます。たとえば、週明けのオープニング取引レートが前週末の取引レートより高い場合にはロング、低ければショートにポジションメイクする、というポジションメイクをする見極めの手がかりにもなります。


8. 「非連続性であった前のレンジ幅」
ポジションメイクをする時、非連続性があった以前のレンジ幅が参考になります。たとえば、前日の終値よりも現在のプライスが上昇しない限り買わず、また前日の終値よりも現在のプライスが下落しない限り売らない。ポジションメイクする際には、為替トレンドが前日の取引レンジから放たれるのを待ち、マーケット動向が好転するのを待ちます。週単位、月単位で非連続性のマーケットトレンドを分析することも重要です。


9. 「初心を忘れずに」
意に反した為替マーケット動向によって、保有するポジションに含み損が生じているとき、為替は24時間取引であるがために、しばしば寝不足に陥ってしまったりもします。時々のマーケット動向と保有ポジションの損益に一喜一憂しないことも大切です。初期の「投資戦略」に基づいた、適切で客観的な判断力で感情のコントロールする姿勢が大切です。


10. 「リフレッシュも大切」
集中力が鈍るまで毎日長時間取引することは、取引の判断力を鈍らせます。時には一定の時間もしくは期間休憩して、新鮮な見方・観点でマーケットを見据える転換も必要です。


11. 「取引手段の選択」
自分にあった注文方法、マーケット動向や取引状況によって取引手段を選択することが大切です。直ぐにポジションメイクや決済したいときには、成行注文は有効です。チャート分析などにより、為替動向の分岐点と思われるレベルでは、指値注文が有効です。益金が出ている保有ポジションであったにもかかわらず、知らぬ間に思いもよらなかったマーケット動向で損失へと反転したり、またマージンカットを避けるためにも、保有ポジションに対してはあらかじめストップロス注文やリミット注文で対処しておくことが大切です。


12. 「様々な通貨ペアで取引しない」
同時に複数の異なった通貨ペアを取引したり保有するには、現実の自分自身の為替知識と取引技法のレベルを把握した上で行うことが望まれます。通貨ペアの相互の関連性を研究した上でなければ、異なった通貨ペアを同時に保有することはお勧めできません。


13. 「同じレートで複数ポジションを保有しない」
自身が思い描いていた通りのマーケットトレンドであるとき、ポジションの買い増し(ロングポジションを膨らます)や売り増し(ショートポジションを膨らます)をしたくなるものです。しかし、前回のロット数よりは少ないロット取引にとどめることが望まれます。万が一、マーケット動向が反転した場合、保有ポジションの平均値が急激にマーケットプライスに近づくことで、大きな損失を生み出す結果にもなりかねません。しかも可能証拠金の大幅な減少にもつながることで、予期していなかったマージンカットに遭遇してしまうことにもなりかねません。
すでに3ロットを保有しているとき、ポジションを膨らます際の理想的形体は、2ロット、次に1ロット増やしていく買い増し/売り増しが有効です。しかし、多様なテクニカル分析を駆使し、保有するポジションがマーケットトレンドに沿って益金を生む確証ができるまで、ポジションの買い増し/売り増しを控えることも大切です。
保有ポジションを減らすことも大切です。これはマージンカットからの回避にもなります。証拠金が十分でない場合では、本来避けることのできた損失が確定してしまうことにもなりかねません。


14. 「損失が出ているポジションを膨らませない」
損失の出ているポジションの平均値を上げたり、下げたりするために、同通貨ペアのポジションを膨らますことは取引リスクが伴い、精神的に保有ポジションを正当化するだけのことにすぎません。既に自分自身の思い描いていたマーケットトレンドとは調和していないことは明らかで、取引リスクがさらに大きくなることも予測されるからです。


15. 「ロスカットの見極め」
保有ポジションが、ポジションメイク前の予想に反したマーケットトレンドにある場合、そのポジションをいったん清算する判断も大切です。「いつかは自身の思い描いた方向に反転するだろう」という思いは断ち切り、早めにタイミングを見計らって損失を最小限で抑えることも重要です。取引戦略を立てる上で、予め自身の取引ルールを明確にして、損失を受け入れる冷静さと損失を出す勇気を持つことが為替の達人への道です。


16. 「利益の確保」
細かく利食いをしていくことで損失を出さないことも大切ですが、一回の取引でこれまでの利益を大きく上回る損失が出ることもあります。反転時のテクニカル・ルールやいくつかのチャート分析が、為替差益を獲得することに役立ちます。10回の取引の内、3~4回しか為替差益を獲得ができなくても、差損が出ている保有ポジションでポジションメイクをする際の初期判断の間違いを、早めに決断して決済できるストップロス注文をあらかじめ設定しておくことで、トータルでは利益を手にすることになります。


17. 「外国為替」
為替市場では、経済指標の発表後には「織り込み済み」「ニュース出尽くし」といって、発表された数字とは相反したマーケット動向を示す場合がしばしばあります。各種経済指標等は、マーケットを動かす要因として捉えられているからです。それがゆえに、為替取引はスペキュレイティブ(投機的)な取引といわれています。したがって、日ごろからマーケットトレンドや企業の資金決済の為替予約状況、各国の金融政策や地政学的環境などを観察し、マーケット動向の先を読んだ取引をすることが、運用実績を高めることにつながります。


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