Part5


忘年会・クリスマスバージョン


2004年も、あとわずかになっちゃいましたネ。 みなさん、今年の為替取引での資産の運用成績はいかがでしたか? この一年を振り返ってみると、ドル円では、年初の107円50銭から高値圏は114円90銭、安値圏は101円85銭(平成16年12月20日まで)と上下変動もあって、売り買いのチャンスは意外とありました。 でも、11月末からの急激なドル下落は、長期保有での運用を目指していた人には、チョッとキツかったかもしれませんね。短期で取引した人にとっては、日銀の介入があったり、日本でもアメリカでも選挙があったり、そしてアメリカの双子の赤字に注目したトドメ? の投機的なドル急落と、ジェットコースターに乗った気分でマウスをクリックした回数も多かったのではないでしょうか。 そ~んな一年だった師走の夜街、クリスマスも近い…っていうのに、都内某所、女性客があまり入ってそうにない居酒屋。 OLふたりが(ンっ、けっこうかわいい!かも)何やら夢中で話しを弾ませてますョ。 聞こえてくる内容は…!?… あれ、どうも “ズバリ” 『チョー嫌われるお客さん』 の話のようです! インターネット取引をする正統派の投資家だけが、ついつい “クスッ” と共感しちゃうR子とM子の会話。 アルコールも入って大っきな声でグチ話をしてるから、みなさんにも聞こえてきちゃいますよネ!


M子 「チョット聞いて~ェ!最近ね、嫌~なお客さんからの電話、よくあんのよネ」
R子 「えっ何? それってストーカー!?」
M子 「ストーカーじゃないって! ま~似てるけどね。ほとんど “クレーマー”って感じのお客さん!」
R子 「クレーマーって、“ハンバーガー食べて、太っちゃったのは売ったお店がいけないんだァ”とか “コーヒーこぼしちゃってヤケドしちゃったのは、熱~いコーヒー渡したお店が悪い” って文句言ってくるような人のこと?」
M子 「(hahaha…)何よ、それ?… そんな笑えるような話のお客さんなら、別にいいんだけど。 私の言ってんのは昔問題になった “株で負けたからって、損失補テンなんか要求しちゃう”、そ~んな感じのお客さんのこと」
R子 「それってサイテ~! … そう言えばね、今付き合っているカレシが為替ブローカーにいるんだけど、インタ-バンク市場でね、隣に座ってたボイスブローカーが間違えたプライスを連呼(提示)してたんだって。それって、マーケットプライスとぜん~然違うプライスでね、本当はとっくに取引されてなくなっちゃってたのに、ヒットされちゃったんだって。しかも運悪く “Given”(売られて、そのレートはない)って言った直後に、さらに後追いでまたどっかの銀行ディーラーにヒットされちゃって、そのあげく約定を要求したディーラーがいたんだって!」
M子 「プロでもそんな間抜けなことってあんの?そんで、どうなったの!?」
R子 「でね、ボイスブローカーがちゃ~んと状況説明して素直に謝っちゃったら、結局そのディーラーは許してくれたんだっ~て」
M子 「インターバンクでも、そんなことってあるんだ?ふ~ン」
R子 「“そういうのを乗り越えて ブローカーとディーラーの信頼関係が築かれるんだ” って、わかんな~いこと言ってた。私だったら、最後まで約定を求めて、ダメだったらそんなとこ「ラインカット!」(もう使わな~い)って宣言しちゃうのにさ」
M子 「も~!…R子も嫌~なやつの仲間じゃん」
R子 「でもさ~あ、そういうタイプの人って、たいていはどこの会社からも嫌われてんだよねぇ」
M子 「“優柔不断で後追いタイプ” ってやつね。R子のカレシと同じタイプじゃん!」
R子 「それ、正しいかも。 きっと、私が他のオトコと付き合い始めちゃいそうになると、追ってくんのよね!」
M子 「うそ~!いったい何人と付き合ってんの?」
R子 「教えない!…でもね、最近のインターバンクって、電子ブローキングがスポット取引でマーケットシェアーのほとんど占めてるんだって! だからブローカーも厳しいけど “わがまま言ってきたりするディーラーが少なくなってきたのがせめてもの救い” なんだってさ」
M子 「そうなんだあ!そうそう、ちょっとォ~、肝心な私の話、聞いてよ!」
R子 「あっ、そうか! どうしたの? “クレーマーさん” が、何んだっけ?」
M子 「“さん” は余計よ。だからねェ、最近、外国為替証拠金取引のマーケットにも、そういうわがまま言い放題のお客さんが目に付くんだよネ!」
R子 「やだ~あ!それって、もしかして銀行員?」
M子 「(hahaha)っていうか、チョット為替にかかわってたことがあるみたいな人が、いかにも俺は業界知ってるぞぉ~!って。それに、インターネットやITのシステムに詳しいだけで、為替に関係ないことばっか突っついてくるオタッキーとか、そんな “何なのこいつ?!”って思っちゃうようなお客さんが電話してくんのよね~」
R子 「そういえば、外国為替証拠金取引業界って、確か新聞とかテレビでいってたけど、あくどい業者もいるんだってぇ?」
M子 「そうなんだって! だから、金融庁が来年の法改正に向けて頑張ってるんだよネ。そんでついでに、クレーマーみたいなお客さんも変な会社と一緒にバイバイしてくれればいいんだけどね。オシャベリ好きなかわいいお客さんならいいけど、でも電話取引してくるお客さんって、電話では無理を聞いてくれる、ってチョー勘違いしてる人多いんだよネ!」
R子 「いるいる、そういう “勘違い野郎”って。で…ほかには?」
M子 「R子ったら……だんだん言葉悪くなってきて、酔ってきてんの?」
R子 「何いってんのよ。M子に同情してんじゃない!」
M子 「電話でオーダー(注文)すんのに、しょっちゅうオーダー入れちゃ~出してみたいなァ、それも注文レートをチョッと変えるために、何~回も電話してくるイヤラシィ~お客さん居んだよねェ」
R子 「うざ~!M子の話し方もイヤラシイけど、その人って “ポリシー”ってないんじゃない!」
M子 「ポリシー?」
R子 「結局、その人、自分の相場カンに自信ないんじゃないの!それに、取引スタイルって持ってないみたいネ」
M子 「そう思う!…R子、何気にそのお客さんより、よっぽど為替わかってんじゃん! 初心者やPC使えないならネ、電話で取引するのもわかる気がするんだけど。ちゃ~んと為替のルールわかってる人が、電話でしょっちゅうオーダー変更してくるって、マジ迷惑なんだよねェ」
R子 「嫌われる “ナンバー1”ってとこネ」
M子 「そうそう!本当はさ、電話サポートが必要なお客さんの電話対応しなきゃいけないのに、それって営業妨害?ってみたいな迷惑行為!って分かってんのかな~あ?」
R子 「分かっちゃぁないって!そういう人ってどこでもいつまでもそのまんま! M子って、かわいそう…クスン。いろいろ大変だね」
M子 「そうだよ。分かる~!だいたいさぁ~…」
R子 「エっ、まだ何んかあんの?」
M子 「いっぱ~いあるよ。まだ終電まで時間もあるし…」
R子 「じゃあ、もう一杯注文していいよネ?」
M子 「私も!…えっ~と…いいや同じヤツで」 R子 “すみませ~ん…生中2つ!”
               
M子 「 聞いてって。他にもネ “メルマガに今日のフランスの経済指標が載ってないんだけど、ど~なってんの?” とか、“他の会社の高値は98なのに、おまえのとこ96で売りそこなったぁ”とか、他社のこと引っ張り出してきてブツブツ言ってくるお客さんもいるんだよねェ」
R子 「“メルマガ” 出してんの? M子のとこ!」
M子 「そうみたい。だいたいさぁ、メルマガって、会社や筆者ごとに構成もマーケットを注目する視点も違うんだからさぁ、そりゃ掲載内容も違うって。それに、読者みんながほしい情報なんて、全~部カバーなんかできっこないって!」
R子 「だよね。だからたくさんのメルマガ発刊されてるわけでしょ。いろんな情報源から自分でコメント選んで、それ参考にして取引するもんじゃないの!私もネットショッピングすんのに、いろんなサイトチェックするもん」
M子 「でしょうぉ~!そう思うでしょ。メルマガは、ダラダラよりコンパクトが一番!」
R子 「うん」
M子 「それにね、“他の会社で高値は98が付いてる” から “どこもレンジは同じ” って、大~きな勘違い!だって、ストップロスの売りオーダーが約定してなくって、逆に助かったお客さんもいるんだから。今いったい、いくらだと思ってんのよ!大台2コも上よ」
R子 「そういう人って、助かった時には何も言ってこないんだよね」
M子 「いえてる!」 … ゴックン!
M子 「そんでネ、株も為替の取引もネット取引がオモじゃない!カスタマーサービスの一部って感じで、電話取引もやってるわけでしょ。ただの話好きのどっかの誰かみたいなお客さんを相手にしてる場合じゃないのにさ!」
R子 「どっかの誰かって “わ・た・し”!?ちょっとぉ~、生中没収ヨ!!」
M子 「エ~、それはダメ!…でもさ、ネット専業の証券会社やインターバンク市場でも電子ブローキングがシェアー拡大してんだからさ、外国為替証拠金取引もネット取引できなきゃあ!って思っちゃう。電話取引にこだわっちゃってるお客さんって、な~んか変!?」
R子 「マーケットマナー乱す単なる “クレーマー”って見られちゃうのが落ちよね。そういう人って、だんだん他でも相手にされなくなってさ、結局はマーケットに付いていけなくなっちゃうよ! M子、安心して!」
M子 「そうなってくれれば、いいけどネ!」
R子 「よしよし…じゃあ、この辺で愚痴は お・し・ま~い!ってことで、2月どこに旅行いくか決めなきゃ!何~んにも決まってないのに、電車なくなっちゃうヨ~!?」
M子 「じゃ、続きはまた…ネ。 旅行先は…それじゃ~あ…ニューカレドニア! どう?」
R子 「そこって “天国に一番近い島” っでしょ!」
・・・


や~あ、 けっこう過激でしたネ。年末の華やいだイルミネーションが輝く街で、こ~んな話をしてるとこ見ると、このふたり、来年もかなり急騰・急落を繰り返しちゃうんじゃないでしょうか?カレシのまえでは、アルコール控えた方がいいですよね。特に、クリスマスイブのこのふたりは。 忘年会真っ盛りで、お正月も近いし、みなさんはくれぐれもお酒の飲み過ぎには、お気をつけてくださいネ!
Merry Christmas and A Happy New Year!
// Fiction by R
12/21/2004 UP


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