Trailing Stop注文?


システム取引をする上で、保有ポジションにTrailing Stop注文の設定をすることで、為替変動するポジションにストップ注文が同じスプレッドで付帯するものです。

しかし、この注文は、十分にシステム取引を理解したトレーダーには多彩な取引手法の選択肢のひとつであって、一般のトレーダーには不向きな注文であることの認識も必要です。

また、通常のストップ注文とTrailing Stopは同時には設定できない場合もあるので、上記の注文設定の際には気を付けなければいけません。

手法の解説:(USD/JPY) 顧客Aは100.00-05の時、100.05でドル買い/円売り取引をしたとき、Trailing Stop注文を50pipsで設定すると99.50ストップ注文したことになります。 (設定されるレートは、建値からの計算ではなく、設定時の‘仕切値’からのPipsで設定するレートが反映されるシステムが多いようです)

しかし、もしもその後ドル高にブレ、100.45-50となった場合には、Trailing Stopのレートは99.95になります。その時点からトレンドが反転し、取引レートが99.95-100.00となった場合には、99.95で決済されることになります。

デメリット: 通常のストップ注文の設定は、変動幅を予測した上で50pipsはリスク許容範囲内と考えたときに設定するものです。しかし、Trailing Stop注文は上記の解説のように、為替動向によっては初期に考えたリスクの許容範囲より余裕幅のないレートで自動決済されてしまいます。そのために、初期のポジションメイクをした思いに反し、マーケットトレンドの反転を待たずに清算され、差益を獲得するチャンスを失うことになります。

メリット: 常時為替動向をウォッチできない方や外出時、また既に差益が出ている保有ポジションに利食いのストップ注文を設定するケースでは、有効な取引手法でもあります。また、細かくストップ注文の変更をしなくても済みます。ただし、スリッページが発生することも忘れずに!


TOPへ