Part30


昨日の日経朝刊の “春秋” に、「日銀との直通回線のランプが点滅すると、背中に冷たいものが走る。 『いまいくらですか』 と聞かれれば介入の合図。 その無機質な声が恐ろしかった」 という銀行の外為担当者の声を紹介してました。
久しぶりの 「インターバンク市場のひとコマ」 は、かつて政府・日銀が頻繁に行った、いまでは化石しつつある市場介入のようすを実況中継! ・・・
【設定の場面は、ドル円のマーケット・プライスが “00-02″(ちょうど-まる2) のとき】
『いまいくらですか?』
と仲介業者に日銀からレートチェックがあれば、当然のごとく “ドル買い介入” という局面では、為替レートを右にずらして、
「02-05(まる2-まる5)です」
とプライスコート(プライスを提示)し、ここでそのまま終われば、まさに “レートチェックが入った!” ・・・ ところが、
『20銭までに、Offerは何本ありますか?』(1本=100万ドル・Offer=売り注文)
とさらに聞かれたらご用心! もしもマーケットに95本あって、
「95本です」
と答えたならば、それが最後!
『では、20銭まで買ってください』
もちろん即座に、
「95本、ダンです」(ダン=Done・約定)
と返答するしかないのです(+。+)~~
その一瞬で、あったはずの “02~20銭” のOfferはマーケットから消え、たぶん次に出てくるOfferは30銭あたり(?) ・・・ この時点で、”日銀がマーケットに出てる” ことを知ってるのは相手方の銀行だけ。 そしてすぐに、カバーに入る銀行のなりふり構わないドル買いで、マーケットであれよあれよとOfferは切り上がり、やっと 「介入か!(?)」 とマーケットは気づかされる羽目に。 このときマーケットにあるレートはBidばかりで、Offerがないまま大台も様変わり。 ロスカットしたくても、時すでに遅し。
ここで日銀も売りに転じれば(大儲けv(^o^)v と)面白いのですが、それだと介入の意味をなさず、結局、米国債を買う羽目に┐(-_- )┌
まさに “日銀の為替取引” って、究極の相対取引ですよネ! ・・・ いざ “市場介入” ってときのために、”インターバンク市場のひとコマ” も参考にしていただいて、FX個人投資家もパニくらないでほしいですネ!  突然スプレッドが広がっても、プライスがなくなってもシステムトラブルではなく、また思わぬレートで約定を知らされても、単なるスリッページではないってこと(^_-)☆
// by Rumina
2009年11月29日


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