Part26


1998年4月、金融ビックバンで外為法が改正・施行され、外貨取引の自由化・解禁 ・・・ そして先月、「日本で初めてFXを手掛けたFX取引業者主催で、外国為替証拠金取引(FX)の開始10周年パーティーが都内ホテルで催された」
今日の日経ヴェリタス “FXの光と影(5)” の記事ですが、「FX取引スタートから、もう十年経つのか」と思う反面、『業界団体不在、自浄作用働かず、法令不備、行政の監視に限界』 というタイトルが示すとおり、この十年間にはさまざまな問題点が噴出し、監督官庁は金融庁、遵守すべき金融商品取引法が整備されても、いざというときに 「わたしの証拠金は大丈夫?」 と取引する投資家の不安は解消されぬまま。
本来ならば、インターバンク市場の東京外国為替市場委員会に類する業界機関やCode of Conduct(通称・オレンジブック)のような自主的行動規範・ルール策定で、自主規制を図ることが大切なのでしょうが ・・・ 『100社超の業者が乱立し、“けん制し合って話がまとまらない”――」 と紹介された業界関係者の言葉が、プロフェッショナルな業界に未だ育っていないすべてを物語ってるようにも思えます。
ただ、”FXの光と影(5)” のなかで、なぜか “スプレッド・ゼロ” を問題視し、『”スプレッド・ゼロ” を可能にするには、”カバー取引” を放棄するしかない』┐(´.`)┌? なんて見当違いなとらえ方をしてたのが残念でした。 インターバンク市場では、ドル円などはスプレッドが1pipで、ヘッジ先数行からプライスを機械的にとれば “スプレッド・ゼロ” は自然な事象であって、しかも外国為替は相対取引!
私的には、むしろ取引手数料の無料化浸透の方が問題であるように思えます。 実は、FX取引を個人投資家に提供する業者の全ては仲介業者であり、仲介手数料(取引手数料)を本来の収益源にしない収益構造は、いずれこのひずみが大きくなって、将来的に業者数は数社に集約されるのでは?(>_<) ・・・ なぜなら、仲介手数料のほかのスワップ収益もスプレッド収益もゼロで、さらに円高によるノストロ・リスク発生(*)では、今まさに業者は体力勝負の域に入ってしまってるのでは!? と思えます。
(*) 「金融庁殿、4つ目のリスク忘れてませんか?」(03/09UP)で詳細をFXSPOT®JPにBlog!
なお、既にノストロ・リスクは証券取引等監視委員会の検査項目に入ってるようです。
// by Rumina
2008年11月2日


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